不動産投資

新築ワンルームマンションは不動産投資としてアリか?

こんにちは!よっぴです。

本日は新築ワンルームマンションは不動産投資としてアリか?について書いていきたいと思います。

新築ワンルームマンション投資は不動産投資に興味を持った方は一度くらいはセールスにあってるのではないかと思います。


都心にマンションを持ちませんか?

老後の年金対策で~

など様々な切り口で迫ってくるのが彼らです。

さて、話だけ聞いていると良いことばかりなような気もしますが、はたして新築ワンルームマンションを購入することは彼らの言う通りに素晴らしいものなのでしょうか?

結論から言いますと、むしろ業界では絶対に新築ワンルームマンションにだけは投資してはいけないと言われているくらいNGです。

ではなぜダメなのか?

そこのところを詳しく説明する前に軽く2つほど逸話をお話しします。

1つ目は、不動産業界では新築ワンルームマンション投資を生業としている会社は業界の中でも全くの別物と言われていること。

2つ目は、営業の電話がかかってきたときに”不動産業界の者です”とか”同業です”というと、すんなりと引き下がることことです。

この2つの話ですが、それぞれなぜそうなのか?ってとこがポイントです。

それでは本題に入っていきます。

以下、目次です。

1. 新築ワンルームマンションに投資をするのはアリなのか
2. その理由は?
3. 新築ワンルームマンション業者の裏事情について

1. 新築ワンルームマンションに投資するのはアリなのか?

について冒頭に書いた通り、なしです。

2. その理由は? 

一言で言うと、業者の利益が大きいからです。(逆に言うと、その分、買い手が損をしているということ)

通常の住むためのファミリーマンションなんかはマンション開発会社の利益率は10~15%くらいなのですが、新築ワンルームマンションに関しては開発した会社が直に販売した場合、下手すると40%超えたりします。

要するに業者は大儲け、買い手が損する構図が成り立つのです。

ただ不動産投資の本質は家賃収入で借入金を返済してその不動産を取得することなので、きちんと賃料が取れて賃貸経営ができるのであれば、百歩譲って割高なものを購入してもいいのでは?と思えるかもしれません。

ですが、新築ワンルームマンションがなぜ失敗なのか?という決定的なポイントと言いますか、見事に悪循環に陥るようにできているということを次の項目で説明していきます。

3. 新築ワンルームマンション業者の裏事情について

まず、下記をご覧ください。

最近の新築ワンルームマンションは都内の一般的なエリアの売値でだいたい3,000万円前後します。

新築ワンルームマンションの営業マンはこのように説明してきます。

「老後の年金対策や生命保険代わり、本業の税金を取り戻すために都心のマンションを購入しませんか」

「今ですと入ってくる賃料からローンの返済等差し引いてお手元に2,000円ほど残ります。」

「頭金10万円から購入できます」

「万が一のことに備えて家賃保証いたします」

こんな感じの内容の会話で売り込んできます。

では、解説していきます。

この場合、頭金10万円で購入しますからローンの借入額は2,990万円となります。一般的な融資条件は、期間30年 変動金利2.0% このあたりがよくある融資の条件になります。

その場合、月々の返済額は約110,000円になります。

営業マンは家賃120,000円くらいのシュミレーションを用意してきます。

マンションの維持管理費として毎月管理費と修繕積立金が8,000円かかります。

家賃収入120,000円-借入金返済額110,000円-管理費修繕積立金8,000円=手残り2,000円

こういう式になりますね。

罠その1. 家賃120,000円

だいたいのケースで、提示される賃料は相場の賃料より高めで、家賃120,000円というのは高めの設定になりますので、仮に賃貸が決まったとしてもこの賃料をいつまでも維持することはできない。

   

罠その2. 家賃保証

いわゆるサブリースというやつです。

家賃保証と聞いて、上に書いた式の状態が延々と続くと錯覚してしまう方が多いのですが、実際は先ほども書いた通り、もともと高めの家賃設定ですし、維持することも不可能なので2年ごととかに見直されます。

下手すると数年で100,000円くらいにまで下がります。

   

罠その3. 管理費修繕積立金が毎月8,000円)

管理費というのはそのマンション全体を維持管理する費用になります。

その全体の額を専有面積の割合に応じて各戸負担するような仕組みになっています。

ですので管理費に関しては特段の事情がない限り、途中で値上げされることはありません。

しかし修繕積立金は違います。

こちらはマンション全体の修繕費を同じく各戸で負担する仕組みです。

都度、負担するのではなく毎月支払ったものを積み立てておき、必要に応じて取り崩す仕組みです。

このケースですと毎月8,000円かかると書いてありますが、管理費と修繕積立金の内訳をみると、

管理費7000円 修繕積立金1000円

とかになっていたりするケースがほとんどです。

新築ワンルームマンションはだいたい総戸数30~40戸くらいの規模のものが多いのですが、仮に40戸して、毎月1,000円としたら月に40,000円、年間で480,000円です。
   
20年間積み立てても1,000万円にもなりません。

当然、20年間何もしないわけではないのでこの金額では到底足りないことは想像に難しくないと思います。

ではどうなるのか?

修繕積立金が途中で値上げされます。

築10年経過するあたりからこのままでは足りないと管理会社が言い出してきます。

1000円→4000円

4000円→7000円

7000円→10000円

こんなかんじで下手したら毎年のペースで上げてきます。

   

罠その4. 固定資産税と都市計画税がかかる

毎月手元にいくら残るかみたいな話をしてきますが、固定資産税と都市計画税の話をしてこないことが多いです。

新築ワンルームマンションですとだいたい年間で約50,000円くらいかかります。

月に直すと4000円強です。

上の計算式ですとこの時点ですでに手出しです。

はい、では新築ワンルームマンションを購入して10年が経過しました。

するとどうなっているでしょうか?

家賃は見直され100,000円に、管理費と修繕積立金も見直され月14,000円になりました。

家賃収入100,000円-借入金返済額110,000円-管理費修繕積立金14,000円=手出し24,000円

こんなかんじになります。(結構リアルな数字です)

賃貸が埋まっていても毎月24,000円の垂れ流し状態・・。

10年でこのレベルですからあと10年経過したらどうなっているでしょうか?

ここで選択肢が3つに分かれます。

1. 売却する
2. 我慢して持ち続ける
3. 他の物件を購入して調整する

1. この相談が非常に多いです。

しかし残念なお話です。10年経過したときの残債額と、築10年の類似の市場価格はどうでしょうか?

残債は2200万円くらいあります。

築10年の市場価格は1600万円くらいです。

そう、売るに売れない状態がほとんどなのです。

さらに売却できたとしても売却するのに手数料もかかります。

おお、なんと悲惨なのでしょう・・。

2. 本業の収入や預貯金に余裕があるのであればこの選択でもよいかと思います。

3. 他の物件を購入して調整する

これは不動産の営業マンが提案してきます。ものすごく悲惨なケースは、新築ワンルームマンションを買い増しさせられることです。これは破産必須コースです。

問題が発生する前に手を打たれてしまうケースが多いです。

ただでさえ被害が大きいのにそれが2倍3倍になるのです。

その他に、中古の物件を購入して調整するという選択肢もありますが、この場合、先に新築ワンルームマンションを購入して既存の借り入れがあるため、融資が出づらくなります。

やり方によっては可能ですが、やはり新築ワンルームマンションを購入していることがビハインドになることは確かです。

この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

-不動産投資
-, , , ,